ほとんどの方は、TOEIC公式問題集は試験の“模試”または実践練習に使っていると思いますが、試験が終わった後その問題集をどうしていますか?
おそらく、本棚に置きっ放して何かのタイミングで処分する人がほとんどではないでしょうか?
実は、この使い終わった公式問題集を徹底的に使い倒す事で、真の英語力が身についてTOEICの点数を上げることができるのです。
なぜなら、TOEICは主にビジネスシーンや日常で発生するシーンがモデルになっており(事件、事故、悪者のいないワールドですが)、英語力のアップと実際のコミュニケーションに使えるテキストだからです。
私は、50 代でTOEICに真剣にチャレンジし、その勉強で使ったTOEIC公式問題集をこの方法で活用する事で、825点を獲得すると共に実際の仕事でも役立てていました。
この記事では、試験で“4択の答えを当てる”と言う視点ではなく、”自分で使う”と言う視点で活用する勉強法をお伝えします。
これができれば、真の英語力が身について、実際の英語コミュニケーション力が向上し、TOEICのスコアも上げる事ができます。
使い終わった公式問題集とは
皆さんも経験されていると思いますが、何度も繰り返して使って問題文や設問を読まなくても解答できるようになった、要は”模試として役に立たなくなった”問題集のことです
こうなると、「使い終わった」として本棚に置きっ放しになるか、処分するのが一般的だと思いますが、ぜひこれからお伝えする方法で活用してみてください。
Part 1
■やり込み方法■
写真を見て“TOEIC的”に、そのシーンを説明する「答(選択肢に該当する文)」を自作する。
■事例■
<問題集解答>
There’re sitting at a table.
<自作解答>
・A woman is looking at a notebook.
・A whiteboard is located at the corner.
・Both the women are combing their hair.
・One of the women is wearing a dark color jacket.
■効果■
この練習をする事で、自分で見た事を英語でパッと表現できる力がつきます。
そしてTOEIC試験では写真から正解が予想できて、楽しく高得点が取れるようになります。
Part 2−4
■やり込み方法■
リスニングで問題が読まれたところで、一旦止めて選択肢を聞かずに想定する答えを複数自作する。
■事例■
■Part2
<問題文>
How many rental properties does the company manage?
<問題集解答>
Six, I believe.
<自作解答>
・I guess six properties.
・I don’t know.
・Ask Tom.
■Part3,4
<Direction (抜粋)>
Thanks, Dr.Smith I’m not coughing or sneezing as much as anymore.
The allergy medicine you prescribed works really well.
<問題文>
What does the woman say about her allergy medication?
<選択肢 (これを見ずに解答を自作する)>
(A) It reduces her symptoms. ← 正解
(B) It is difficult to find in stores.
(C) It has unpleasant flavors.
(D) It lasts for eight hours.
<自作解答>
・It’s very effective for me.
・It makes me feel better.
■効果■
この練習をする事で、聞かれた事に対する答えを自分で考えて英語でパッと言い返せる力がつきます。そしてTOEIC試験では自分で解答が予想できるためスコアが上がります。
Part 5ー6
■やりこみ方法■
各問題の正解について、なぜそれが正解かを自分で解説できるようにする。
■事例■
The contract _____ states that the house must renew its rental agreement by March 31.
(A)clear
(B)clearly ←正解
(C)clearer
(D)cleared
<自作解説>
この文は、that以下が主語+述語の従属節(文)になっているので、前半はそれに対する主節。
文脈からstatesは、動詞「示す」する、と思われるので空欄は動詞を修飾する「副詞」が相応しい。
選択肢の中の副詞は、clearly「明白に」のみなので、答えは(B)
■効果■
この練習をする事で、うろ覚え、勘、消去法ではなく、文法を理解して解答する実力がつきます。
そして、TOEIC出題パターンである①文法問題 ②品詞問題 ③語彙問題を素早く見抜いて解答できる実力がついてスコアが上がります。
Part 7
■やり込み方法■
各々の問題の解答を導き出す最適な手順をを見つけ出して自分のモノにする訓練をする。
パート7は、長文記事、ダブル、トリプルパッセージ、と多くの情報があり、その中から設問の意図に沿った選択肢を選ぶのが勝負になります。単に上から読んでいては時間も精度も追付きません。
■事例■
最初に該当のページをコピーして解答の日本語解説と照らし合わせて、問題と設問と選択肢のどこを見て、何に気づいて、どう判断すれば解答に辿り着くかを順番に番号を付記して書き込んで行きます。
次に、その手順で解答できるか確認します。
最後に、そのコピーを見ずにその手順で実際に問題を解いてみます。
それで、時間が掛かり過ぎたり、違和感があれば見直します。
■効果■
この繰り返しをする事で、問題のパターン毎に書いてある内容の予測が可能になり、自分流の解答手順が確立できます。そうすれば長文を恐れることがなく例え不明な単語や固有名詞があっても、全く見当もつかないと言う事が無くなり、TOEICで少なくとも全滅(塗り絵)を避ける事ができるようになります。
パート7は、多くの受験者が最も苦手で単に復習しても点数が上がり難いですが、この方法で自分なりの手順をモノにする事で、グッと点数が上がるパートでもあります。
まとめ
このように、使い終わった公式問題集をこの方法でやり込む事で、真の英語力が身についてTOEICの点数を上げることができます。
繰り返しになりますが、TOEICは主にビジネスシーンや日常で発生するシーンがモデルになっており、英語力のアップと実際のコミュニケーション使えるテキストだからです。
特に50代の皆さんは論理的思考に長けており、“4択の答えを当てる”と言う視点ではなく、”自分で使う”と言う視点で活用すれば、真の英語力が身につき、実際に英語コミュニケーション力が向上し、TOEICの点数も上がります。
- その方法をおさらいすると
- パート1 写真を見て”TOEIC的”に答(文章)を自作する。
- パート2-4 リスニングで問題が読まれたところで、一旦止めて選択肢を聞かずに自分で答えを複数自作する。
- パート 5-6 各問題の正解について、なぜそれが正解かを自分で解説できるようにする。
- パート 7 各々の問題の解答を導き出す最適な手順を見つけ、自分のモノにする訓練をする
ぜひ、今すぐ本棚の使い終わったTOEIC公式問題集を引っ張り出して、この方法で使い倒してください。
もし新しい教材を検討する場合は、こちらの記事を参考にしてもらえると嬉しいです。
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