これまでにTOEICを受験または、受験しようとしている方は、ほぼ全員「公式問題集」を使った事があると思います。
しかし、単に模擬試験として解いて間違った問題を復習するだけではスコアが伸びず悩んでいる50代の皆さんもいるのではないでしょうか?
TOEIC公式問題集には本番形式の試験問題が2セット収録されていますが、この方法を使えば、間違った問題の理由と自分の弱みが分析できてスコアアップにとても効果的です。
私は54歳から真剣にこの方法で勉強をしはじめて、56歳で825点を取得しました。
この記事ではその方法をわかりやすくお伝えします。
この方法をマスターすれば、理論的かつ効率的に短期間でスコアアップする事ができますのでぜひお試しください。
TOEIC公式公式問題集と非公式問題集のちがい
本文に入る前に、TOEIC公式問題集と公式以外の問題集の差異について触れておきたいと思います。
先ず、公式問題集がTOEICの開発機関であるETS(EducationTesting Servis)が、実際のテストと同じプロセスで制作しているのに対して、非公式問題集は民間団体か個人が制作してることです。
日本ではTOEICの過去問は公開・販売されておらず、次の理由から通常の勉強は非公式問題集を使ってテクニックを含めてじっくり学び、本番直前は公式問題集で理論的にスコア固めをするのが良いと思います。
TOEIC公式問題集のメリット・デメリット
- メリット:
問題の内容、レベルが本試験と同じ。リスニングが本番と同じスピーカー - デメリット:
非公式に比べて解説が少ない、テクニックの記載が無い、高額
非公式問題集のメリット・デメリット
- メリット:
解説が多く、テクニックも学べる。安い - デメリット:
問題の内容、レベル、スピーカーが、本試験と全く同じではない
新品の問題集の効果的な学習方法
新品の問題集の効果的な使い方は「3回学習法」です。
とてもシンプルですが理論的なので、手順どおりやれば50代でも充分スコアアップが可能だと思います。
ではひとつずつ手順を解説します。
問題を解く手順
(1) 1回め制限時間通りに解答する。
その時に“勘”で答えた問題にマーキング
直後に答え合わせをせず、2回目を解く
(2) 2回め時間無制限で解答する。
リスニングは何度聞いてもOK
リーディングは辞書・参考書はNGですが自分で納得するまで考えてOK
それでも自信が無い問題にはマーキング
(3) 1回目と2回目の答え合わせをして、各々の問題に対する自分の実力を分析する。
”勘”で答えた問題は「不正解」扱い
解答の分析・パターン分け
1回目 2回目
a 正解 正解
完全に解ける実力がある問題
b 不正解 正解
解ける実力はあるが解けなかった問題
c 不正解 不正解
単語、文法、読解等の英語力を上げなければ解けない問題
d 正解 不正解
トラップに引っ掛かった問題
パターンに応じた復習方法
■aパターン
時間をかけず解ける力があり復習不要
■bパターン
このパターンの問題が、短期間で点数アップするポイントになります。
なぜなら、これは既に正解できる実力を持っている問題だからです。
1回目に間違った原因を対策をすれば確実に正解できます。
パート毎にその原因と対策方法を解説しますので参考にしてください。
- 1回目に不正解の理由と対策(例)
- 1) リスニングで、大事なところが聞き取れなかった。
→ 聞き取れなかった部分をシャドウイングして自分で発音できるようにする(自分で発音できるようになると聞き取れるようになります!)
→特定の国のスピーカー(ニュージーランド等)であれが、その国のニュース等をYoutubeで探して何度も聞いて慣れる - 2) リスニングパートで、何を聞いているか途中で忘れてしまった。
→最初の疑問詞を聞き逃さない練習をしましょう。 - 3) リスニングパートで、回答選択肢が読み切れなった。
→先読み、各選択肢の違いだけを読み取る、選択肢の縦読みの練習をしましょう。 - 4) Part 5、6 で、選択肢に迷っているうちに時間切れになった。
→その迷った原因を振り返ってみましょう。時制?仮定法?分詞構文?
それが分かれば、手持ちの文法書で集中的に復習してすれば克服できます。 - 5)Part 7で、文章が長くて読めなかった。ダブル&トリプルパッセージで各々の文章の関係が分からなかった。
→よくある悩みではありますが、逆に50代で冷静に理論的にスコアをあげるポイントです。
このbパターンは時間をかければ解けた問題です。同じ不正解でもcパターンの時間をかけても解けなかった問題とは異なります。
つまり、なぜ時間をかけたらこの問題が解けたかを考えて復習するのがポイントです。
例:・文章が読みきれない
→長文に慣れる(勉強方法は音読して慣れる事)
・書くパッセージの文章の関係が解らなかった。
→パターンを理解する(練習方法は日本語で読んでパターンを理解する事)
■cパターン
この問題は時間をかけても解けない=今の自分の実力では無理という問題です。
本当はこの問題をしっかり復習して解けるようにする事が英語力のアップには一番良いのですが、短期間で得点アップするのに、ここを攻めるのは効率的ではありません。
深追いはやめてBパターンの学習を重点的にやるのがコツです。
■dパターン
このパターンは、特に700点以上を狙う場合に発生します。なぜか時間をかけて間違いを選んでしまう。
これがTOEICの罠とも言うべき部分で、勉強する事により初心者は迷いもしない高難易度の単語やイディオムが理解できるようになり、それで不正解の選択肢に誘導しているからです。
→ 900点を目指すなら、文法書1冊やり直す必要がありますが、現時点では「迷ったら、最初に正解と思った方にする!」で、初見時の感覚で正解できるようにしましょう。
(5)3回目を制限時間で受験
真剣に2回目の結果を分析して勉強したか方は、3回目はかなり高得点が取れると思いますが、ここでも間違った問題は本番での要注意ですので、2回目と同様の方法で復習してください。
まとめ
今回、50代のみなさんが、50代ならではの論理的思考でTOEICのスコアを短期間で上げる方法は、次の通りです。
(1) 1回め時間制限通りに受験する。
(2) 答え合わせをせず、直後に2回目を時間無制限で解く
(3) 1回目と2回目の答え合わせをして、自分の強み弱みを分析し学習する。
(4) 3回め時間制限通りに受験して、自分の力の向上と真の弱点を知り学習する。
50代のみなさんであれば論理的に理解していただけたと思います。
これを実行すれば必ず結果はついてきますのでぜひ実行してください。